基本的に動く道や階段は、
使わない。

エレベータの扉締めボタンを
押さないでいる時の時間
こそが私の時間ではないか。





2014年11月 2日  
午前中乾燥快晴。午後湿度が上がって厚い曇。でも気温20度。

今日は何も予定のない日曜日。いつものとおり起きて「ああ、今日は何もないんだ」と少しニコニコして二度寝。ゆっくり、と言っても、8時頃起きて新聞のテレヴィ欄チェック。朝にBS3で、アメリカンフットボール(NFL)の中継を見たいのだが、今日はやっていなかった。野球が終了したので、そろそろ見られるのではないかと思っている。録画装置を用意してまで見ようとは思っていないので、上手く時間があった時が楽しみなのだ。

しょうがないので起きてFMラジオを付け、聞きながら服を着る。今日は本当に何もない日だから、一日パレオでいいかとも思ったのだが、なんとなく居間がゴミっぽく感じたので、ズボンをはくことにする。
洗濯機を廻しながら、取り込まれておいてある昨日までの洗濯物をしまう。この時期夏物と冬物との入れ替えがあるので、引き出しに何が入っているかのラベルを付けながらしまう。何しろ僕は夏物がやたら多いのだ。しかも昔からのアロハとかがいっせいに老け始めてきているのは前に述べた。
明美さんのために注文している食パンが余っているようなので、朝はトースト4枚。家にある物で食事を作って食べる分にはほとんどお金はかからないはずなのだが、明美さんはコンビニに買い物に行きたいようなのだ。コンビニ弁当の入れ物やインスタント麺類のカップがくず入れにあふれている。するとトースト用食パンが余って来る。何枚か出してみると少しカビが生えていたのだけれど、無視してオーブントースターで強めに焼き、紅子手作りクリームチーズと多賀城のイチジクジャムを厚くぬって食べる。珈琲と林檎ジュース、ヨーグルト。オランダのカマンベール少し。
食後、使った物も含め食器洗い。最近は明美さんがだいぶ自主的にやってくれるようになったので、量はそんなにではない。でも、なぜか、彼女は食器を元に戻さない(戸棚にしまわない)のだ。テーブルの上とテーブルの下を掃いて拭く。
洗濯が終わった信号がなって、干す。干していたら誰かかが来て、明美さんはその人と聖書の研究会に出かける。彼女は最近そういう友達ができたのだ。ぜひ行ってらっしゃいと、送り出す。前日までの干し物で、なんかパリッと乾ききっていなかった物も一緒に干し直したりしていたら、又誰か来た。日曜日なのにみんな良く来るなあ。

その人は家の手入れをする会社の営業の人だった。僕の家はなんだか目立つようで、家を巡る様々な人が来る。その人は。そろそろ外壁を塗り直す時期ではないかという話をしにきたのだった。ううむ。僕も気にし始めてはいたのよね。でも僕は、塗装関係はいつも名取の塗装屋さんにお願いしている旨話す。気の弱そうな中年の男の人だったが、自分の会社は、使う塗料が他の会社とは違うんだとキッパリ云うので、詳しい話を聞いてみた。僕は、普段美術館に勤めている「美術を巡る何でも相談員」だという名札を付けているわけではないから、話を聞きたいと云うと、勢い込んで説明してくる人が多いのだが、この人は少し話したら、詳しい人をよんで又午後に来るということになった。気の利く/回る人なのだった。午後から来た専門の人に聞いたら、光触媒塗料というのを使うという話だった。塗料自体が空気を浄化するという塗料。質問に答えてもらいながら詳しい話を聞いた。外に出て家の周りを回ってみたりもした。ほぼ同じ値段でできる、同じ性能を持つその他の塗料の話も聞いた。色々な製品が出てきている。良い世の中になって来てはいるのだなあ、という実感。少し考えてみることにした。彼等が帰ると、もう外は暗いのだった。

やっぱり今日はパレオでなくて正解だった。