6月 4日 晴じゃないな、薄曇り。暖かいのに風は冷たい、でも半ズボンをはいてみた。

 しばらく更新する時間がとれない程、何やかにや毎日忙しかった。毎日の通常活動をぬって、5月27,28日の土日にかけて、大学の授業の一環として、美術館に全員集合し、美術探検と美術館探検の活動を体験する、というのをした。鑑賞(美術探検)と、その幼児版(美術館探検)。これまでの経験から、私が美術館で、どのような仕事をしているのか見せるのは、遅すぎてもだめだし、早すぎてもわからない。塗りつぶしを写してみる(5回目の授業)が終了したあたりがちょうどいいようなのだ。2日間同じ物をやってあげるから、各自都合のいい方の日に参加し、必ず両方の活動を体験すること。各探検の内容に関しては、また項を改めよう。何回やっても、ワークショップ、しかも、生きているワークショップを文章で記録伝達するのは、ものすごい字数が必要なのだ。気になる人は参加して体験する、が一番早く確実にわかる。で、次の日29日月曜日に6回目の授業をした。
 美術館は、4月から始まった25周年記念拡大常設展の前期が5月末で終了し、1週間全館を閉めて、全部を展示替えし、6月3日土曜日から再開。拡大常設展後半が始まった。館が閉まってると休みでいいですねという人もいるが、来館者がいないときは、デスクワークがあるわけで、なんやかや結構忙しく時間が過ぎる。それでも、数日時間をとって様々動き回り、エクスプレスは生還し、2CVも一応動かせるようにした。若い友人たちと仙石線小鶴新田駅集合、ゆっくりうろうろしながら、歩いて梅田川沿いを戻り、東仙台苦竹旧原ノ町商店街探検なんかもした。これは面白かった。どうしてあの辺の人は、あのあたりをあのまま売り出さないのだろう。あ、こういうのおもしろがってるの、僕だけか。
 6月3日は、拡大常設展後半の始まりの日で、美術探検と美術館探検の公開活動がある日なので、出勤。後半の展示は、前半が時間軸での展示で、使いやすかったのに比べて、専門性が高く、教養主義的にしか話が展開しにくく、普及活動で使うには、難しい。だいぶ脳みそを絞りつつ話をした。そういうときに限って、これまた複雑な教育的配慮がいる相談を持ち込む人がいたりして、重ねて疲れるのだ。でも一方、沖縄や酒田の古い友人が訪ねてくれたりして、やや和んだりもして嬉しかった。



 大学の授業6回目。5月29日。美術館探検は面白かったが、美術探検は難しくあきた、という人が結構いた。始める前に何回も確認したとおり、両探検は同じ物なのだ。ただ、対象の年齢が10才より上か下かで変えているだけ。だから、美術館探検のおもしろさと、美術探検のおもしろさは、実は同じ物なのだ。僕にとってはね。館探検が面白くて美術探検は大変/あきた、というのは、象徴的にあなたの精神年齢を表している。美術館探検のおもしろさと同じ物が美術探検にあるというあたりをちょっと俯瞰的に考えてほしいものだ。
 作業は、今回も写し絵。前回、見た通りを写すというのを自覚的にする練習をした。黒く塗りつぶした、これまでの常識では、何も見えないはずの紙の中に、素直に見れば、様々な物が見えるという練習。今回下にしく物は、私の顔写真用正面顔のカラー写真をB5にカラーコピーした物。その上に、同じ大きさのトレーシングペーパーをおいて、見える物(顔の輪郭のような線で見える物だけでなく、小鼻の赤みや、皮膚の凸凹、背景の壁の明暗当、線はない物も含めて)を細マッキーでできるだけ克明に線だけで写す。15分たつと、「では、下の絵を30度傾けて、続きを描きなさい」の指示が加わる。大混乱。その後最低15分は継続。最終的に、「できるだけかっこうよく彩色して提出」。適当に終わる人と、時間が来てもやめない人が出る。提出は、ほかのと同じで最終授業までにとにかく提出すればいいので、急ぐことはないで、終了。