今日も一日、

何事もなく過ぎる。

何事か起こる日は

もう充分だ。


2025年11月18日

高曇。暑くなく寒くもない、不思議な風。この時期、いつもこういう風が吹いていただろうか。


この前の土曜日、朝からーといっても、9時過ぎだったがー市民文化センター脇の広場に、自転車で出かけた。今日はここで、機関車の大型模型を動かす、というお知らせが来ていた(僕の友人から)。

機関車の大型模型というのは、蒸気機関車の模型。大きさは、本物よりだいぶ小さくて、レールの幅は、5センチだったはずだ。それでも、僕の持っている模型よりはだいぶ大きい。そして、最も大切なのは、本物と同じに石炭を炊いて水を沸騰させ、その蒸気を使って動く本物の蒸気機関で動かす。


僕は、エンジン(機関)を知った始まりがガソリンエンジンなので、機関と言うものはなんとなくシリンダーの中で爆発が起こり、その1回の爆発で起こった動きを、様々物理の理論で連続回転運動に治し、というふうになんとなく思っていた。蒸気機関は、そもそも人間が最初に作った、機械的動力なので、初めてその動きを知ったとき、僕は、大変驚いた。


みんなも知っているとおり、蒸気期間は、確かジェームズーワットという人がヤカンから吹き出る湯気を見て、思いついたとされる。彼はその蒸気の力が結構強いことを知って、その力で、ピストンを行き来させる装置を発明した。行き来できれば、それを回転に変えて、よりスムーズに様々な力に使える。その後はアッというもに、今の世界に行き着く。なんということだ。


ううむ、書くと長くなる。僕が驚いたのは、蒸気期間はその行き来を両方蒸気で行う所だった。押し、引の両方を蒸気でやる。そのため、ピストンが基本3本ある。押し、引、その方向の入れ替え。ううむ、誰が考えたのだろう。うまいもんだ。ま、とにかく、蒸気機関車は、それをあの先頭のところでうまい具合に詰め込み、ものすごい力をじっくりと引き出す。というのを見に行った。ハズだった。ちなみにそういうわけだから、蒸気機関車のあの大きい丸い胴体のほとんどは水の沸騰装置だ。


今日は、午後1時までしか場所を貸してもらえなかったのだ、という。だいたい(この大きさの)機関車が動くためには最低でも動く2時間ぐらい前から水を沸かさなければならない。終わってから、沸騰した水を抜いて、機関車を車に積める様になるまでには、またそれなりの時間がかかる。自然を人間の思い通りに使うということは、そういう(こういう)ことだ。ううむ、面白い。


なので、時間がないので、今日は、蒸気機関車は動かさず、電気機関車の模型だけで済ますことにしたことを、着いてしばらくして知った。残念。

書くと、こういうふうに長くなる。こういうことが、着いてすぐわかった。それを理解するまでちょっと時間がかかったという事だ


自分が、今居ることが、

本当は、充分に有難い。

様々充分に古くなってきたが、 

その分楽しんんで、

これからも生きよう。


2025年11月 9日

深く高い雲。爽やかに冷たい空気。


言っても始まらないが、急激に物忘れが進んで来た。ま、仕様が無い、と思っている。何を思って、何をしたかったのかを、忘れる。そういうことが、仕様がない。


近くのギャラリーで開催される様々な展覧会は、時間があれば、見にいく。昔は、知っている人の展覧会は、様々な理由で、あまり見にいかない様にしていたのだが、最近は、もう、ほとんど知らない人ばかりになってしまったので、ぼんやりと、小さいモーターサイクルに乗って出かける。隣町の街外れにあるギャラリーは、じみちに発表を続けている作家がよく展覧会をする。僕は多分、作品そのものではなく、作品を続けて描き、発表すること、を見に行きたいのだ。そういうことを続けている人がいる事を見に行きたいのだ。


僕は自分の給料で、車が買える様になった時に、シトロエンの2CVと言うフランスの最も基本的な自動車を買った。様々今になって思えば、この車は、多分自家用車とは何かの、世界で初めての答えだった。個人が自動車を持つとはどう言うことかの答えとして、多分世界で一番初めに真面目に出た答えだったのではないか。


様々意見はあろうが、何しろこの車を持つことは、面白いことだった。

だいたい、空冷600CCのエンジンで、車の外側は、薄い鉄板にシワシワをプレスして強度を上げ、屋根は、巻き上げ式の布という具合だから、今なら日本の軽自動車にも完備されている様な、様々な楽チン仕様は何もない。暑いときは暑く、寒いときは、エンジンが暑くなるまでは寒い。暑いときは窓を開けて外の空気を入れるのだが、何しろ、サイドの窓は平らなガラスを折りたたんで下半分を跳ね上げるシステムだから、外の空気をとり入れる気が本当にあるのかどうか疑わしい。あ、前の窓ーフロントウインドウーの下に、はじからはじまで細い跳ね上げ式の小フラップが付いていて、雨の降っていないときは、ここを開けて、風を入れる事ができる。4人乗りの、後ろの席の窓は動かない。ガラスが付いているだけ。本当に暑いときは、屋根を全部まきあげることができるが、全部開けるとモロに太陽が降り注ぐことになるから、本当に暑いときは幌を開けてはいけない。


僕は人力以外で動く物には深い興味を持っていて、モーターサイクルにはだいぶ長い間乗った。思えば、その延長上に2CVという車がある様に思う。ほとんどオートバイと同じ様な作りだから、あまり困ることはない。という自動車が道のハジで動かなくなった。こういう車が動かなくなると、本当に動かせなくなるから、少しー本当はだいぶー困る。とにかく様々な手を使って、中新田の、行きつけの自動車工場に運んでもらった。仕組みは簡単なのだが、あまりに素朴に簡単な故に、どこでも見てくれるということにはならないところが、面白い。だいぶ前には、仙台市内に面白がって見てくれる整備士さんがいたのだが、その人はもう、引退してしまった。


車運搬車で、まず中新田の工場に運んでもらっておいて、次の日、義理の息子の車で中新田まで、乗せてもらった。工場の人がいうには、キャブレターだろうと言う。ううむ、専門家の言うことは面白い。とにかくまた動く様にしてもらう様に頼んで、ホンダのオートマチックを借りて帰宅。オートマチックは、簡単だが疲れる。全身で運転している実感がない。ま、文句は言うまい。2CVが治るまで、しばらく家で静かにしている他ないようだ。